クツシタの夜
場所:下北沢「劇」小劇場
戯曲:北村耕治
演出:村田与志行(ボタタナエラー)
石井舞
大塚秀記
大庭智子(げんこつ団)
澤唯(projectサマカトポロジー)
高橋唯子
高屋七海(boku-makuhari)
畑雅之(jorro)
増井太郎
用松亮
舞台監督:横尾友宏
美術:赤坂有紀子
照明:南出良治
音響:齋藤瑠美子
宣伝美術:ayasui/BitRabbit
制作:北村耕治
こわれてゆく世界と、こわれまいとする人々のものがたり
颯子と文男は仲良し夫婦。
颯子はアルバイトで家計を助けながら細々と女優業。
文男は父から継いだ電器店を営みながら、
野良猫を捕まえては保護する地域猫活動家。
毎晩のように現れ、酒を飲みクダを巻く仲間たち。
突然の冷夏、暑いぐらいの暖冬。
終局へ向かう世界を横目に二人は幸せに暮らしてゆく。
旗揚げから第2回公演をやるまでに1年半。さまざまな御縁のおかげで、大好きな「劇」小劇場で興行を打つ機会に恵まれました。猫の会の下北沢初上陸です。この公演を準備している間じゅうずーっと、人の縁や、巡り合わせといったものを感じずにはいられない出来事がいくつも起きました。その一つ一つが、今のぼくにとって大切な糧となっています。
クツシタの夜は今のところ、ぼくが夫婦への憧れをモチベーションとした一連の創作の最後を飾っています。野良猫の支援活動をする電器屋の亭主と、恋に自主映画に大忙しの妻の日常を綴った物語です。檀一雄や、坂口安吾の影響が強いような気がしています。ヒロインの颯子が本当にもう、駄目な女でして、イライラしたとアンケートに書き殴られたお客様がいたことが印象に残っています。あれはイライラするよなあ。よく分かる。だけどかわいいひとなんです。